テレビ放送には、地上デジタル放送(以下、地デジ)と衛星放送の2種類があります。
また、衛星放送の中にもBS放送とCS放送があり、環境が整っていれば家のテレビで3種類の放送を視聴できるのです。
アナログ放送から地デジへ移行が始まって約20年、いまさら聞けないテレビ放送についての疑問を解消します。
地デジと衛星放送の違い
<地デジ>
電波塔からの電波を受信することで番組を視聴することができますが、電波を受信するためには「UHFアンテナ」の設置が必要となります。
UHFアンテナ
<衛星放送>
専用の「パラボラアンテナ」を設置することで視聴が可能となりますが、無料放送の他に契約をしないと視聴できない有料放送があります。
パラボラアンテナ
<衛星放送>BS・CSの違い
BSとCSは衛星放送という括りでは同じですが、実際に使用している衛星はそれぞれ別のため異なる点があります。その違いについて紹介します。
●作られた目的
BS:一般家庭で視聴されることを目的とした放送
CS:通信衛星を利用しており、1989年の放送法改正により一般家庭での視聴が可能となった
●有料契約
BS:民法各社が放送している番組があり、基本のチャンネルであれば有料契約不要
※WOWOW・スターチャンネル・ディズニーチャンネルなど有料契約が必要なチャンネルもある
CS:有料の視聴契約が必須
※見たい番組がある場合、その番組が視聴できる契約か確認する必要がある
当初は東経110度にBS、東経124度と128度にCSの衛星があったためBSとCSそれぞれに対応したアンテナが必要だったが、2002年にBSと同じ110度CS放送が開始したため現在は1つのアンテナで両方受信することが可能となった。
視聴するためには
テレビがあっても視聴環境が整っていなければ番組を観ることはできません。
地デジ、衛星放送を視聴するための環境についてご紹介します。
●チューナー
チューナー内蔵のテレビを使っている場合は追加で準備する必要はありません。
しかし、地デジ・BS・CS視聴したい放送対応のチューナーであるか確認しましょう。
以下のマークが取扱説明書などに記載されていれば、各放送のチューナーが内蔵されています。
●アンテナ
地デジの場合はUHFアンテナ、衛星放送の場合はパラボラアンテナの設置が必要です。
衛星放送のアンテナは南西に向けて設置をしますが、居住地の南西側に大きな建物など障害となる物がある場合は受信がうまくできない可能性があります。
また、賃貸住宅の場合はアンテナ工事をする前に管理者への確認をしましょう。賃貸契約の内容によっては勝手に工事をしたことにより、違約金や損害賠償などを請求されてしまうかもしれません。
光テレビサービスやケーブルテレビは、契約内容によってはアンテナの設置が不要な場合もある。
しかし、これらのサービスを利用する場合インターネットなどの料金が毎月発生する。
●視聴契約
BSの有料放送やCS放送を視聴したい場合は、契約が必要です。
観たい番組がある場合は、契約予定のサービスで視聴できるかどうか事前に確認が必要。
動画配信サービスとは違う?
ここ数年、サービスの種類が増え利用者も増えている「動画配信サービス」ですが、月々の料金が発生します。
一部を除く衛星放送も動画配信サービスと同様に料金が発生しますが何が違うのでしょうか?
視聴環境によってインターネット契約が必要な点も同様となります。
共通点もあるなかで、一番大きな違いは「オンタイム」と「オンデマンド」です。
衛星放送は地デジと同じように番組表があり、日にちと時間で放送される番組が決まっています。そのため、見たい番組が放送されている時間にテレビを点けてオンタイムで視聴します。
一方、動画配信サービスは見たい時に見たい動画を選択し、いつでも視聴ができるオンデマンドです。代表的なもので「Amazonプライムビデオ」や「Netflix」などがあります。
さいごに
地デジと同じように視聴できるBSの無料放送、特定の分野に特化した番組を放送するBSやCSの有料契約をすることで、更にテレビを楽しむことが可能となります。
契約後に「見たい番組が視聴できない」なんてことにならないよう、事前に設備や環境が整っているか確認をおすすめします。