ドレーとは
「コンテナを陸上輸送すること」を指します。
海外から輸送されたコンテナをそのまま目的地まで陸送することで、
スピーディー且つ安全に貨物を届けることができます。
「海外から大型or大量の貨物をできる限り早く、安全に輸送したいケース」では積極的に活用したほうがよい手段といえます。
メリット
・貨物破損リスクを軽減できる
港に到着した貨物をトラックで運搬する場合、デバンニングが必要となります。
対して、ドレー輸送の場合はデバンニングが不要なので、その分の時間と費用を削減できます。
更に、積み替え時に貨物を破損してしまうリスクも防ぐことができます。
デメリット
・荷受人がデバンニングをおこなう
台風や津波などの自然災害の後は、連日ドレーの手配が難しくなります。
予報の段階で、ドレーの受注を制限する業者も多くいるため、事前に気象情報を確認することや、早めの予約が欠かせません。
また、デバンニングはとても重労働です。
夏場のコンテナ内部は50度以上の暑さになることもありますし、
貨物を破損させないように気を配る繊細さや、輸送中に破損した貨物がないかチェックする作業も必要になります。
加えて、時間を掛け過ぎると、ドライバーの待機料金を請求されることになるので、一定のスピード感が求められます。
日頃から、あまり体を動かす機会がない方や、フォークリフトの運転に不慣れな方にとっては大変な作業となるでしょう。
ドレーの概算料金
ドレーの概算料金は基本的に下記の方式で求められます。
「タリフ」と「料率」に関して、一つずつ説明します。
タリフとは
国土交通省が定める標準的な運賃表のことを指します。
ドレー輸送の場合は「トレーラー」の運賃表が対象となります。
ドレー輸送の料金は「往復走行距離」で計算する形になりますのでご注意ください。
例えば、目的地まで片道10kmの距離がある場合、その倍となる20kmでの料金が発生します。
この計算方法は「ラウンド制」と呼ばれています。
料率とは
タリフから実際の代金を算出するための「率」のことを指します。
実は、上述したタリフの料金がそのまま請求額となるわけではありません。
実際にはタリフからこの料率を掛けた料金が請求されます。
例えば、タリフが10,000円で料率が60%だった場合、実際の料金は6,000円になるといった形です。
この料率は主に荷主の通関業者orドレー会社の利用頻度によって決まります。
利用頻度を多くすれば、その分料率を下げることができるのです。
・地域
・タリフ
・走行距離
・料率
その他の細かな料金として、ドライバーの待機時間が長かった場合は「待機料金」が発生したり、
貨物の重量が大きい場合は「3軸シャーシ」と呼ばれる通常よりも割高なものを使用しなければいけない決まりがあったりしますので、依頼を検討している業者へご確認ください。
ドレーの手配方法
最も無難な方法は、フォワーダーへ依頼することです。
国内へ貨物が到着する予定日がわかった段階で、ザックリと貨物の内容を電話orメールでドレーを確保して欲しい旨を伝えればOKです。
早めの予約が肝心
昨今ではドレーの確保に時間が掛かるケースが多いです。
平常時の場合でも、遅くとも1週間前には依頼を済ませたほうが良いです。
特に「年末年始、GW、お盆」の時期は、毎年ドレーの争奪戦が始まります。
こういった繁忙期には2週間以上前には依頼を済ませたいところです。
ドレー会社にもよりますが、通常3日前まではキャンセル料金などを取られないケースが多いです。
「ドレーは兎に角、早めの予約」を心がけましょう。
さいごに
本記事ではドレーの根本的な意味からメリット/デメリット、概算料金の算出方法や具体的な手配方法を簡便的にまとめました。
ドレーでお困りの方の一助となっていれば幸いです。